個人ゲーム制作者にとってつらいこと。
それはいざというときに頼れる相手がいないことです。
会社とは違い、自由にゲームを作ることができるのは最大のメリットなのですが、困ったときに助けてくれる仲間がいません。
そんなときに活用したいのが生成AIです。
生成AIは、プログラミング、グラフィックデザイン、ストーリー作成、サウンドデザインなど幅広い領域で活用でき、初心者でも手軽にゲームを作る手助けをしてくれます。

良い時代になったものだ
本記事では、代表的なAIツールとその活用方法について詳しく紹介します。
本記事を読むことで生成AIを活用するメリットや各AIツールの活用方法が具体的にわかるようになり、個人開発における不安が小さくなると思います。
AIを活用するメリット

AIを活用するメリットには以下のようなものがあります。
プロンプトによる指示にはコツがいるため、最初は思うようにはいかないかもしれません。
しかし、使いこなせるようになるとメリットが大きくなってくるのでまずは活用してみることをおすすめします。
主要なAIツールと活用方法
生成AIには色々な種類があり、それぞれ得意・不得意な分野があります。
代表的なAIツールを3つ取り上げ、それぞれの特徴を説明します。
ChatGPT
ChatGPTはテキストベースの作業に優れた生成AIです。
- ゲームのストーリーやキャラクターのセリフを生成。
- クエストやイベントのアイデア出し。
- プログラミングのコード補助(簡単なスクリプトの作成、エラー修正)。
具体的には以下のように利用することができます。
プロンプト例: 「中世ファンタジーのRPGで、プレイヤーが最初に訪れる村のクエストを考えてほしい」
回答例:
最初の村「エルダーヴィレッジ」のクエスト案(中世ファンタジーRPG)
迷子の子羊を探せ!
【依頼人】村の羊飼い・マルタ(老婦人)
【内容】昨夜の嵐で柵が壊れ、子羊「ポコ」が村の外に逃げてしまった。村の近くの森にいるらしいので、見つけて連れ戻す。
【目的地】村の外れの小さな森
【報酬】お礼として「羊毛のマフラー(防御+2)」
Gemini
Geminiは複雑な情報検索や画像生成にも対応しており、多様な用途に活用できます。
- 最新のゲーム開発トレンドや技術情報の収集。
- キャラクターや背景のコンセプトアートを生成。
- ゲームデザインに関する重要なキーワードの抽出。
具体的には以下のように利用することができます。
プロンプト例: 「サイバーパンク風の街並みのコンセプトアートを生成してほしい」
回答例:

Copilot
Copilotはプログラミング作業の補助に特化したAIで、コードの生成や最適化に役立ちます。
- UnityやUnreal Engine向けのスクリプトを自動生成。
- 既存コードのリファクタリング(整理・最適化)。
- APIの使用例や技術的な説明を提供。
具体的には以下のように利用することができます。
具体例: 「Unityでプレイヤーがジャンプするスクリプトを書いて」と入力すると、C#で適切なコードを出力してくれます。
回答例:
using System.Collections;
using System.Collections.Generic;
using UnityEngine;
public class PlayerJump : MonoBehaviour
{
public float jumpForce = 5.0f;
private bool isGrounded;
private Rigidbody rb;
void Start()
{
rb = GetComponent<Rigidbody>();
}
void Update()
{
if (isGrounded && Input.GetKeyDown(KeyCode.Space))
{
rb.AddForce(Vector3.up * jumpForce, ForceMode.Impulse);
isGrounded = false;
}
}
void OnCollisionEnter(Collision collision)
{
if (collision.gameObject.CompareTag("Ground"))
{
isGrounded = true;
}
}
}
このスクリプトを使う際には、以下のことを確認してください:
- プレイヤーキャラクターにRigidbodyコンポーネントがアタッチされていること。
- 地面のオブジェクトに “Ground” というタグが設定されていること。
これでプレイヤーが地面に接地しているときにスペースキーを押すとジャンプできるようになります。うまくいくか試してみてください!
AIを活用したゲーム制作の具体的な流れ
以下のようにゲーム制作全体に対して生成AIを活用することができます。
各AIツールの得意な分野を活かせるタイミングで使っていきましょう。
- アイデア出し(ChatGPT、Gemini)
- ゲームのジャンルや世界観を決定。
- 主要キャラクターやストーリーを考案。
- プロトタイピング(Copilot、ChatGPT)
- 基本的なゲームシステムのスクリプトを作成。
- プレイヤーの動作やUI設計。
- アセット制作(Gemini)
- 背景やキャラクターのコンセプトアートを作成。
- 3Dモデルのデザイン案を作成。
- ゲームシナリオ・ダイアログ作成(ChatGPT)
- NPCのセリフやストーリーの詳細を作成。
- 分岐シナリオのアイデアを出す。
- テスト・デバッグ(Copilot)
- ゲーム内のバグを特定・修正。
- コードの最適化。
AIを活用する際の注意点

- 著作権の確認:AI生成コンテンツの権利関係を確認する。
- 完全依存しない:AIの提案は参考程度にし、自分の創造性も活かす。
- データの精査:誤った情報が含まれる場合があるため、ファクトチェックを行う。
まとめ
生成AIを活用することで、初心者でもスムーズにゲーム制作を進めることができます。
ChatGPTを使ったアイデア出し、Geminiによるアセット制作、Copilotを活用したプログラミングなど、それぞれのツールを適切に組み合わせることで、効率よく高品質なゲームを開発することが可能です。
ただし、全てを生成AIに頼らず、制作者自身のオリジナリティを出していくことも大事だと思いますので、あくまで補助として使うことをおすすめしたいと思います。
無料で簡単に使えるので、AIを活用しながら自分だけのオリジナルゲームを作ってみましょう!
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